トップページ >> 相続・贈与対策 >> 相続発生前の方へ >> [1] 財産整理
相続発生前の方へ
【1】 財産整理 ~財産内容は大丈夫ですか?~
将来の相続に際し、先ず「相続税が掛かるかどうか」や「手持の現預金で納税できるかどうか」、そして「遺産分割協議は仲良く出来るかどうか」と心配されるのが一般的ですが、本来考えておかなければならないのは全く逆です。
また、それらの事よりも重要な事として現在の財産内容について確認しておかなければならない問題があり、これらは何よりも早期に解決しておく必要があります。
次のような財産があり現在又は将来において何らかの問題が生じる恐れのある場合には、早期に対策を講じる必要があります。
(1)名義預金(借名預金)
子供、孫、配偶者で実際には収入が無いにも関わらず、預金があるのは当然不自然です。
(2)名義株(架空の株主)
・過去の商法に基づき株主を7名のままにしている。
・節税の為、親族に株式をばら撒いている。 など
これらは、相続税の申告でも問題となりますが、会社の運営などに大きな支障をきたす恐れがあります。
(3)先代名義の不動産
・相続税が掛からなかったため遺産分割協議をしていない(相続人の共有財産)。
・遺産分割協議は行ったが、登記を行っていない。 など
相続税が掛からなかったため取得者が定まっていない(未分割状態)と、思われている方がいらっしゃいますが、遺産分割協議というのは財産の取得者を特定させるための手段であり、相続開始(被相続人の死亡)により既に相続人に財産は移転しています。
ただし、財産は各相続人の共有財産です。
(4)無効な贈与(贈与方法が適切でない)
・子、孫名義の預金をしたが、本人はその存在を知らない。
・株式の名義を変更したが配当を受取っていない。 など
贈与税の申告書を提出したから税務署は贈与を認めている。
契約書を作成しているから贈与は行われている。
贈与の申告はしていないが、既に贈与の時効が完成している。 など
様々な事由で既に財産は移転していると思われている方がいらっしゃいますが、必ずしも贈与税の申告書提出や契約書で贈与が成立するというものではありません。
また、時効についても贈与の事実があれば時効の成立も考えられますが、贈与そのものが無効である場合、当然、時効というものは存在しません。
贈与が無効となり相続財産が増加したり、贈与の有効性について相続人の間においてトラブルが生じないように贈与は適正に行う事が必要です。
(5)共有財産(1つの財産に複数の所有者)
・相続財産を公平に分けるために相続分で不動産を登記している。
・自社の株式を複数で所有している。 など
不動産を共有で登記している物件をよく見かけますが、これは大変な問題が生じる事があります。売買では全員の印鑑が必要となったり、その他様々な問題があります。
自社の株式についても経営に支障をきたすことがあります。
いずれにしても、これらが生じる最も多い原因が以前の相続の申告の際に、公平に分けるためと言う「安易な相続税の申告書の作成」や「単純な相続税対策」から生じるものが多いのが現状です。
不動産を共有にする事や株式の分散を行う事のメリット・デメリットを十分将来の事を検討して行う必要があります。

